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国民と政治家の間


これからの日本を運営する際にもっともだと思う記事がありました。

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日本の危機克服は「あいつら」から「私たち」への転換で
「政治家・官僚任せでどうにかなる」レベルをはるかに超えた日本
九鬼信2009/07/16
 日本の将来について議論すると、「国はこうすべきだ。なのに政治家や官僚がだらしない」と激しい批判が始まる。日本の現状を思えば、その批判にはもっともな理由がある。こんな国にしたのは確かに政治家と官僚だからだ。だが、スウェーデンを訪問して以来、日本のこうした状況に寂しさを同時に覚えるようになった。

 スウェーデンでカルチャーショックを受けたこと。
 「この法律は、たくさんの議論をした結果、私たちが決めた」

 この言葉は政治家や官僚の言葉ではない。ごく普通の国民から出てきた言葉だ。法律が制定された結果が思わしくないときも、「私たちが決めたことだから」と受けとめる。国民一人一人が、自分の意志でこの国を動かしている、という確信を持っていなければ出てくる言葉ではない。

 かたや日本はどうだろうか。公務員や政治家が勝手に法律を定めている、というのが大方の日本人の実感だろう。また、日本の政治家は「国が国民の皆さんを守ってあげます」と大口を叩く。これまでの日本では、つい国民もその言葉につられて政治家を選んでしまった。しかしスウェーデンでは「国民=国」と考えられているので、国が国民とは別の財布を持っているような幻想が振りまかれることもないし、そもそもそんな虫のよいことを誰も信じない。

 国民に力があれば国民に福利を回せるし、国民が力を失えば福利厚生もない。この当たり前のことが、スウェーデンでは共通の意識として存在する。スウェーデンは、自分の国を自分たちで運営していると思える国だからこそ、自助の意識と「お互い様」の相互扶助の考え方が、根付いている。

 政治家は国民の意思を代行する代行者でしかないのがスウェーデンの常識だ。まさに「代議士」である。公務員は決まったことを忠実に実行するだけなので、国民と意識のズレがない。スウェーデンは、国民のレベル以上に国が運営されるはずもないという自己責任の意識が強い。民主主義とはこういうものか、と驚かされる経験であった。

 スウェーデンではいわば、「We(私たち)」の意識が確立している。政治家も公務員も一般の国民も、国という同じ船に乗る「私たち」なのだ。それぞれが各自に努力し、協力し合わなければ船は漂流し、やがて沈没してしまう。「一人はみんなのために、みんなは一人のために(One for All, All for One)」という言葉が現実となっている。

 だが、日本はどうだろうか。国民は国の運営にあまり関心がなく、「政治家や官僚はそれで給料をもらっているんだろ、プロなら責任を持ってよろしくやってくれ」という無責任なところがある。

 また、政治家や官僚は「シロウトの国民はよけいなことは考えるな。我々プロに任せておきなさい。国の運営というのは庶民には理解不能な高尚なことだから、せいぜい愚痴を言って気を紛らわせていなさい」という態度で国民を愚民扱いする。

 日本では国民と政府(政治家、官僚)が「私(I)」と「あなた(YOU)」に分断され、互いに軽蔑しあい、決して「We(私たち)」とは考えない。いや、もっとハッキリ言えば「あいつら(THEY)」の関係と言った方がよかろうか。国民、政治家、官僚のそれぞれが他人事なのだ。

 日本は「あいつら」の関係に分断することで、負の連鎖に入りつつある。相互不信がますます増幅し、何も改革ができず、何も解決ができず、少しも前に進むことができず、「漂流船日本丸」は行き場を失い、今にも沈没しようとしている。

 日本には国・地方を合わせて1,000兆円を超える借金がある(短期証券を含む)。この借金はいずれ、国民の貯蓄(1,500兆円の金融資産)と相殺せざるを得なくなる。その形はインフレであろうと債務不履行(デフォルト)であろうと同じことだ。そのときには年金制度や健康保険制度なども破綻に追い込まれるだろう。

 しかも国内問題だけではすまない。日本は貿易で儲けられなくなる国になる。これまでは高嶺の花だった自動車でさえ、インドのタタ自動車が20万円で販売する時代である。最新のデジカメでも機能は向上するのに高く売ることができない。工業製品はますます安くなり、食料、石油、原料は高くなるという「資源インフレ、工業製品デフレ」が進んでいる。原料を加工して製品を高く売るという加工貿易のモデルが困難な時代に突入し、日本はこれまでのような経済力を保持することが難しくなる。

 国民の預貯金は国の借金と相殺されて消えてしまい、日々の稼ぎも世界的な競争の中で難しくなる。そんな出口の見えない時代に突入しつつある。そんな国に誰がしたのか?もちろん、政治家や官僚である。

 「だったらナントカしろ!」。そう国民が叫びたくなるのは当然だ。だが皮肉なことに、現在の政治家や官僚にこの巨大な問題を解決する能力はない。責任を負う力さえない。あらゆる結果を引き受けるのは国民となる。

 何のことはない。政治家や官僚が「我々に任せておきなさい。国民はよけいなことを考えなくてよい」と言っていたのはまやかしだったのである。国の問題は結局スウェーデンの人々と同様、「私たち(WE)」国民が考え、解決していかなければならなかったのだ。
 ……ケネディの就任演説で有名な言葉に、
 「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません。あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい(Ask not what your country can do for you, Ask what you can do for your country.)」
というのがある。

 私は以前からこの言葉が、それほど評価に値するものに思えなかった。なぜか。今ならはっきり分かる。まだこの言葉には、「国家運営という高尚なことを担当する我々エリートに、君たち国民も協力しなさい」という上から目線、高慢さが鼻につくのだ。

 そう。この言葉はまだ、政府と国民を「I」と「YOU」に分離している。「WE」ではないのだ。

 ケネディはこう語るべきだった。
 「誰かが私たちに何とかしてくれることを期待するのではなく、私たちが私たちのために何ができるのかを考えましょう(Let's ask not what someone may do for us, ask what we can do for us by ourselves.)」

 オバマ大統領がアメリカ人の心をとらえたのは、「Yes, we can!」と語ったことから分かるように、「一つのアメリカ」、WE(私たち)の意識が重要であることを明確に述べたからだろう。ブッシュ前大統領が敵対勢力を「あいつら(THEY)」呼ばわりし、攻撃したのとは対照的である。

 オバマ大統領が尊敬するというリンカーンは「人民の、人民による、人民のための政治(government of the people, by the people, for the people)」と語った。これはまさに、「私たち」が「私たち」の手で「私たち」の課題を解決すべきだと述べた言葉だと言える。

 日本は未曾有の危機に立たされている。この困難を克服できるか否かは、私たち一人一人の国民が「私たち」の意識を持ち、「私たちの課題」を「私たちの手」で、「私たちのため」に解決していかなければならない。

 日本に生きる「私たち」はそろそろ気づかなければならない。政治家や官僚を批判する言葉は、皮肉なことに彼らの権力を強化するのを助けていることを。

 「政治家や官僚は何をやっているんだ!」という国民の声は、「はい、すみません、これからは同じ問題が起きないように監督を強化します」という政治家や官僚の反応にすり替わる。すると政治家や官僚の監督権限が強化され、それを嫌がる業界は献金を差し出したり天下り先を用意したりすることになる。

 何のことはない、国民の批判の声は、むしろ政治家や官僚の権力肥大化に役立つという皮肉な結果になっているのだ。私たちの問題を「あいつら」の問題だ、と押しつけることで、かえって私たちの問題をさらに深刻にし、解決不能にしているのである。

 日本人はそろそろ、自らに降りかかる運命を自ら決定する覚悟を持つべきではなかろうか。そのためには、日本に起こるあらゆる問題を「私たち」の問題として受けとめることが必要だ。

 この国の抱えている問題はすさまじいばかりに巨大だ。巨大な国の借金、少子高齢化、縮む産業。これらは、もはや政治家や官僚に任せてどうにかなるレベルを超えている。もし解決できるものがいるとすれば、それは英雄・豪傑ではない。「私たち」なのだ。

 少数のエリートにお任せできれば確かに気楽だが、もはやそれは期待できない。「私たち」一人一人が「自覚ある凡人」となって、この国の行く末を考え、決定していかなければならない。すさまじくも巨大になってしまったこれらの問題を解決できるのは、政治家でも官僚でもない、もはや「私たち」なのだ。政治家や官僚の決定に「私たち」が従うのではなく、「私たち」の意志決定に政治家や官僚を引きずり込む意気込みが必要だ。

 日本に「私たち」の意識が醸成できるかどうか。もしそれができないのならば、この国は「あいつら」と罵り合い、憎しみ合い、殺し合う、負の連鎖がどこまでも続く未曾有の危機に苦しめられることになるだろう。

http://www.news.janjan.jp/living/0907/0907147023/1.php

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1 ■政治は

国民の鏡への写しです、民度がそういうレベルなのでしょうね。

2 ■個人主義

自分だけが良ければいい、悪いのはすべて人のせい。我良しの個人主義の蔓延だと思います。
教育やマスコミもこの流れを助長しています。
政治家の顔触れがすげ変わったところで、国民全体のこういった意識が変わらなければ何もかわりません。
自分の頭で考えて行動すること。
これを心がけて実際に動くことで確実に私の生活は良くなってきています。
こういった記事を読めたのは幸運でしたし、ありがたく思います。
しかし、そうだよねと思うだけで、なにもしない人ばかりではないでしょうか?
ブログもつたえる力はあると思いますが、今では誰もがやっている情報発信手段です。
ネット上で議論だけしていてもなにも変わらない。
ちょっとしたことから行動を起こすことだと思います。

3 ■上の方へ

個人主義と利己主義を取り違えてはいないでしょうか。
個人主義が群れない、個人を認める組織を優先しないという民主主義の大事な部分です。それと利己主義を取り違えてはいけないと思います。
シュークさんスミマセン、ここで議論して。ただ、良く権力政党の政治家はこの二つを一緒にして悪だと喧伝しているので。

4 ■間違えていません

>晴彩(はるさい)さん
この場を借りてすみません。
私は間違いなく個人主義を批判しています。
利己主義など論外です。
社会や国家などの集団より、個人の自由と権利を重視しすぎた結果が今の体たらくではないでしょうか?
あえて何を基本に考えるかと言えば家族だと思っています。
家族の崩壊が国の崩壊につながっています。

再度こちらのブログでの議論をお詫びします。
何かありましたら私のブログへ

5 ■個人主義について

人間は個々に別れている部分もありますが、相互に繋がり、支え合っている存在でもあります。個人主義というものは相互の関連を無視して、回りと繋がりがない個人を想定してしまっている事では机上の空論だと私は思います

だからといって没個人主義が良い訳でもなく、人間は他者から離れていながらも、繋がっている存在だという事を意識しておくことは大切だと思います

あえてこの立場を言葉でいうならば、「共存」かなと私は思います

6 ■Re:間違えていません

>老鴉さん
個人主義を批判すると言うことは個を認めないと言うことになります。自分勝手と個を認めるとは別物です。個を認めた上で組織としてどうするかです。最初から個を認めないのは全体主義です。

7 ■Re:間違えていません

>老鴉さん
老鴉さんの言われようとすることは何となくわかります。
個人主義はあたかも優れたもののように思われているものの、現在起こっている問題の根本に関わっていますよね。

8 ■Re:Re:間違えていません

>晴彩(はるさい)さん
個人主義への批判=全体主義の肯定
ではないですよ。

個人「主義」は人間と個人が全ての中心となってしまうため、人と人、人と自然などとの関わりが軽視されることが問題です。

人は他人や自然、社会などと関わる存在であって、「個人」だけでは存在できません。また社会だけが重視されて「個」がその他として扱われることも間違っています。

私が言っているのは、「個人主義」でも「全体主義」でもないものです。多分老鴉さんの考えられていることと一致するのではないかと想像します。

9 ■Re:Re:Re:間違えていません

>デュークさん
度々で申し訳ありません。私は哲学などとは無縁の理系人間ですので。
個人主義の定義云々ではなく、日本では保守政治家によって組織を優先しない人間を個人主義と言って利己主義と同等に呼ばれてきました。日本には相変わらず全体主義の土壌があります、ですから個人主義を悪というと怖い思いを抱いてしまうのです。

10 ■晴彩さんへ

利己主義と個人主義は別物です。保守の人達もその事はわかってますよ

個人主義は人と人を切れたものとしたり、人と自然が切れたものとして考えてしまっている事が問題です。事実は良くも悪くも人と人、人と自然は繋がっていて、それは変えようがない事です。

哲学については私としては勉強する事はオススメします。ある程度理解すれば論理そのものに限界があることが解ります。そしてそれは科学的思考の限界でもあります

最初は何を言っているかちんぶんかんぷんだとは思いますが。

フッサールという人が確立した「現象学」というものがよいですね
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